一般的に、鹿児島県の南の島、屋久島で育った杉を全て「屋久杉」と呼ばれるもございますが、正確には樹齢1000年以上の屋久島産杉のみを屋久杉と呼びます。その樹齢に達するためには様々な条件が必要で、その条件を充たした杉には、木目の細かさ、油分の多さ、杢目のうねり等々本州産の杉には決してみられない「屋久杉らしさ」が必ず現れます。そんな屋久杉らしさを感じ取れる商材のみを取り扱っていきたいと思っております。どんなに小さい作品でも、「屋久杉らしさ」を感じ取っていただけましたら幸いです。因みに樹齢の比較的浅い屋久島産の杉は、地元の鹿児島では「小杉」と呼ばれております。屋久杉は現在、伐採禁止は勿論のこと、材の入手が大変困難な状況にあります。つきましては、商品はほぼ全て一点ものにつき、売り切れの際はご了承いただきますようお願い申し上げます。

樹種や木柄にもよりますが、厚み1寸（約1㎝）につき最低1年は乾燥させるために必要といわれております。通常、丸太より2.0～2.5寸厚程度に板を挽いていきますので、最低3年ほどは乾燥の為だけに必要となります。乾燥が十分でないと、テーブルに仕上げた後でも反ったり割れたりしてしまいます。当店では焦らず、慌てず、完全乾燥材のみをご提供させていただいております。また、立木に枝葉がついている様に、木には節がどこかに必ず存在します。ですが当店では、そんな節の部分の入っていない、選りすぐられた「無節材」を中心に取り扱っております。ぜひ「銘木」を感じてください。

漆は、漆の木より採れる樹液を精製した自然塗料です。それに鉄や顔料などを加えることにより様々な色の漆が作り出されます。黒色や朱色などの漆で仕上げられた漆器が有名ですが、テーブル材など木の杢目を残した仕上げに使用する際は、色付けされる前段階の状態の「生漆」を使用します。それを何度も何度も塗ってはふき取ることを繰り返すことにより、ウレタン塗装や自然オイル塗装では表現することのできない、艶やかで深みのある、優しい光沢が得られます。塗漆後は、年を追うごとに透き通り、そしてより固くなっていきます。何十回と塗り重ねていくため、季節にもよりますが、納期は一か月以上かかります。